2026.05.19【糖尿病とは何か】HbA1cの意味・合併症・治療の基本
健診でHbA1cが高いと言われた方へ。糖尿病とは何か、合併症のリスク、治療の考え方まで糖尿病専門医がわかりやすく解説します。
糖尿病とは
糖尿病は、血液中のブドウ糖、つまり血糖値が高い状態が慢性的に続く病気です。
食事から摂取した糖は、体を動かすためのエネルギーとして利用されます。その際に重要な働きをするのが、膵臓から分泌される「インスリン」というホルモンです。インスリンは、血液中の糖を細胞に取り込み、血糖値を下げる役割を担っています。
糖尿病では、インスリンの分泌が不足したり、インスリンの効きが悪くなったりすることで、血液中に糖が多く残り、血糖値が高い状態が続きます。
初期には自覚症状が少ないことも多く、健診で初めて血糖値やHbA1cの異常を指摘される方も少なくありません。
一方で、血糖値が高い状態を放置すると、目、腎臓、神経、心臓、血管などに少しずつ負担がかかり、合併症につながることがあります。
糖尿病は、早い段階から正しく評価し、食事療法・運動療法・薬物療法を組み合わせて管理することで、合併症の予防や進行抑制を目指すことができる病気です。
HbA1cとは
HbA1cは、過去1〜2か月間の平均的な血糖の状態を反映する検査項目です。
血糖値は、食事の内容や時間、運動、体調、ストレスなどによって日々変動します。健診当日の血糖値がそれほど高くなくても、普段の血糖値が高めに推移している場合があります。
一方、HbA1cは日々の一時的な変動に左右されにくく、一定期間の血糖コントロールの状態を確認するために用いられます。
そのため、糖尿病の診断、治療効果の確認、治療方針の見直しにおいて重要な指標です。 健診でHbA1cが高いと指摘された場合は、「その日だけ血糖値が高かった」というよりも、一定期間にわたって血糖値が高めであった可能性があります。糖尿病または糖尿病予備群にあたるかどうかを確認するため、一度医療機関で詳しく評価することをおすすめします。
糖尿病は合併症予防が大切です
糖尿病は、血糖値が高い状態が続くことで、全身の血管や神経に少しずつ影響を及ぼします。
初期には自覚症状が乏しいことも多いですが、知らないうちに合併症が進行している場合があります。
そのため、血糖値やHbA1cを管理するだけでなく、目、腎臓、神経、心臓、血管などの状態を定期的に確認することが大切です。 糖尿病の合併症には、大きく分けて「細い血管に起こる合併症」と「太い血管に起こる合併症」があります。
細い血管に起こる合併症
糖尿病網膜症
目の奥にある網膜の血管が障害される病気です。
初期には自覚症状がほとんどありませんが、進行すると視力低下や眼底出血を起こし、重症化すると失明につながることがあります。
症状がなくても、定期的に眼科で眼底検査を受けることが重要です。
糖尿病性腎症
腎臓の細い血管が障害され、尿にたんぱくが出たり、腎機能が低下したりする病気です。
初期には症状が出にくく、尿検査や血液検査で初めてわかることがあります。
進行すると、むくみや高血圧を伴い、重症化すると透析が必要になる場合もあります。
尿蛋白、尿アルブミン、eGFRなどを定期的に確認することが大切です。
糖尿病性神経障害
手足の神経が障害され、足先のしびれ、痛み、感覚の鈍さなどが起こることがあります。
感覚が鈍くなると、足の傷ややけどに気づきにくくなり、感染や潰瘍につながることがあります。
また、自律神経が障害されると、立ちくらみ、胃腸の不調、便秘、下痢、排尿障害、発汗異常などがみられることもあります。
太い血管に起こる合併症
糖尿病は、動脈硬化を進める原因にもなります。
特に、高血圧、脂質異常症、肥満、喫煙などが重なると、心臓や脳、足の血管の病気につながりやすくなります。
心筋梗塞・狭心症
心臓の血管が狭くなったり詰まったりすることで、胸の痛みや息切れを起こすことがあります。
糖尿病の方では、典型的な胸痛が目立たない場合もあり、気づかないうちに心臓の病気が進んでいることもあります。
脳卒中
脳の血管が詰まったり破れたりする病気です。
手足の麻痺、ろれつが回らない、顔のゆがみ、急なめまいなどがみられることがあります。糖尿病では動脈硬化が進みやすく、脳梗塞などのリスクが高まります。
末梢動脈疾患・足病変
足の血管の流れが悪くなることで、歩くと足が痛くなる、足が冷たい、傷が治りにくいなどの症状が出ることがあります。
神経障害があると傷に気づきにくく、血流障害があると治りにくいため、感染や潰瘍につながることがあります。
合併症を防ぐために確認すること
糖尿病の合併症を防ぐためには、血糖値やHbA1cだけでなく、全身の状態を総合的に確認することが重要です。
当外来では、必要に応じて以下の項目を確認します。
- 血糖値
- HbA1c
- 血圧
- コレステロール・中性脂肪
- 腎機能
- 尿蛋白
- 尿アルブミン
- 肝機能
- 体重
- 神経障害の有無
- 眼科受診状況
- 心血管疾患のリスク
糖尿病は、症状がない段階から適切に管理することで、合併症の発症や進行を抑えることが期待できます。
当院の糖尿病診療の特徴
1.糖尿病専門医による診療
糖尿病専門医が、血糖値やHbA1cだけでなく、年齢、体重、生活習慣、腎機能、血圧、脂質、合併症リスクなどを総合的に評価します。
患者さん一人ひとりの状態に合わせて、治療方針をご提案します。
2.合併症予防を重視した診療
糖尿病は、腎臓、眼、神経、心臓、血管などに影響する病気です。
当外来では、血糖管理だけでなく、合併症の早期発見と進行予防を意識した診療を行います。 尿蛋白、尿アルブミン、腎機能、血圧、脂質なども含めて確認し、将来の合併症リスクをできるだけ抑えることを目指します。
3.生活に合わせた治療提案
糖尿病の治療は、長く続けていくことが大切です。
食事、運動、仕事、年齢、体重、低血糖リスクなどを考慮し、患者さんの生活に合った、無理なく継続しやすい治療を一緒に考えます。
4.薬物療法の見直しにも対応
糖尿病治療薬にはさまざまな種類があります。
現在の血糖状態、体重、腎機能、合併症、低血糖リスクなどを踏まえ、内服薬、注射薬、インスリン治療などを必要に応じて検討します。
すでに治療中の方でも、HbA1cが高い状態が続く場合、低血糖が心配な場合、体重増加が気になる場合には、治療内容を見直すことで改善につながることがあります。
5.必要に応じた専門連携
糖尿病は全身に関わる病気です。
必要に応じて、眼科、腎臓内科、循環器内科、管理栄養士などと連携し、患者さんの状態に応じた診療を行います。
当院で行う主な検査
糖尿病の状態や合併症リスクを確認するため、患者さんの状態に応じて検査を行います。
- 血糖値
- HbA1c
- 尿検査
- 尿蛋白
- 尿アルブミン
- 腎機能検査
- 肝機能検査
- 脂質検査
- 血圧測定
- 体重測定
必要に応じた合併症評価 検査内容は、患者さんの状態やこれまでの検査結果をふまえて検討します。
当院で行う主な検査
糖尿病の状態や合併症リスクを確認するため、患者さんの状態に応じて検査を行います。
- 血糖値
- HbA1c
- 尿検査
- 尿蛋白
- 尿アルブミン
- 腎機能検査
- 肝機能検査
- 脂質検査
- 血圧測定
- 体重測定
- 必要に応じた合併症評価
検査内容は、患者さんの状態やこれまでの検査結果をふまえて検討します。
早めの受診をおすすめします
糖尿病は、早期から適切に対応することで、生活習慣の見直しや治療につなげやすい病気です。
「症状がないから大丈夫」と思っていても、血糖値やHbA1cが高い状態が続いている場合があります。
健診で異常を指摘された方、糖尿病予備群と言われた方は、一度医療機関で状態を確認することをおすすめします。 また、すでに糖尿病治療中の方でも、血糖値が改善しにくい場合や、薬の内容に不安がある場合は、治療方針の見直しが必要になることがあります。
よくある質問
Q.健診で血糖値やHbA1cが高いと言われました。受診した方がよいですか?
A.はい、一度医療機関で状態を確認することをおすすめします。
血糖値やHbA1cが高い状態でも、初期には自覚症状がほとんどないことがあります。
症状がない場合でも、糖尿病や糖尿病予備群にあたる可能性があります。 健診結果をお持ちいただくと、現在の血糖状態や今後の対応について確認しやすくなります。
Q.HbA1cが少し高いだけでも相談できますか?
A.はい、ご相談いただけます。
HbA1cが軽度の上昇であっても、糖尿病予備群や糖尿病の初期段階である場合があります。
早い段階で生活習慣を見直すことで、糖尿病への進行予防や血糖改善につながる可能性があります。「まだ薬を飲むほどではないかもしれない」と思う段階でも、お気軽にご相談ください。
Q.糖尿病は症状がない場合でも治療が必要ですか?
A.糖尿病は、症状がない時期から管理することが大切です。
糖尿病は初期には自覚症状が乏しいことが多い一方で、血糖値が高い状態が続くと、目、腎臓、神経、心臓、血管などに少しずつ影響が出ることがあります。
症状が出てからではなく、症状がない段階から合併症を予防することが重要です。
Q.糖尿病は薬を使わずに改善できますか?
A.血糖値やHbA1cの程度、体重、生活習慣、合併症の有無によって異なります。
糖尿病予備群や軽症の糖尿病では、食事療法や運動療法など生活習慣の見直しを中心に管理できる場合があります。
一方で、血糖値が高い場合や合併症リスクがある場合には、薬物療法が必要になることもあります。
当外来では、患者さんの状態に合わせて治療方針を相談します。
Q.すでに糖尿病の薬を飲んでいますが、数値が改善しません。相談できますか?
A.はい、ご相談いただけます。
糖尿病治療では、薬の種類や量だけでなく、食事、運動、体重、腎機能、低血糖リスク、生活リズムなどを含めて見直すことが大切です。
現在の治療を続けてもHbA1cが高い状態が続く場合は、薬の調整や治療方針の再検討が必要になることがあります。
お薬手帳や最近の検査結果をご持参ください。
Q.インスリンを勧められましたが、不安があります。相談できますか?
A.はい、ご相談いただけます。
インスリン治療が必要かどうかは、血糖値、HbA1c、膵臓からのインスリン分泌の状態、合併症、生活背景などをふまえて判断します。
インスリンが必要な場合でも、治療方法、注射の回数、低血糖への対応などを確認しながら進めることができます。
不安がある方もご相談ください。
Q.一度インスリンを始めると、一生やめられませんか?
A.必ずしもそうとは限りません。
血糖値が非常に高い時期や体調不良の時期に、一時的にインスリンが必要になることがあります。
その後、血糖状態が改善すれば、内服薬や他の治療に変更できる場合もあります。
ただし、1型糖尿病やインスリン分泌が大きく低下している場合など、継続的なインスリン治療が必要な方もいます。患者さんの状態に応じて判断します。
Q.低血糖が心配です。相談できますか?
A.はい。低血糖が心配な方もご相談ください。
低血糖は、ふらつき、冷や汗、動悸、手の震え、強い空腹感などとして現れることがあります。
高齢の方や腎機能が低下している方では、低血糖を起こしやすい場合があります。
薬の種類や量、食事量、生活リズムなどを確認し、低血糖を起こしにくい治療を検討します。
Q.糖尿病の合併症が心配です。どのような検査をしますか?
A.血糖値やHbA1cだけでなく、腎臓、眼、神経、心臓、血管などの状態を確認します。
当外来では、尿検査、尿蛋白、尿アルブミン、腎機能、脂質、血圧などを確認し、必要に応じて眼科や他の専門科と連携します。
糖尿病の合併症は初期には症状が出にくいことがあるため、定期的な確認が大切です。
Q.腎機能低下や尿蛋白を指摘されました。糖尿病と関係がありますか?
A.糖尿病と関係している場合があります。
糖尿病では、腎臓の細い血管に負担がかかり、尿蛋白や尿アルブミンが出たり、腎機能が低下したりすることがあります。
早期に確認し、血糖、血圧、脂質などを総合的に管理することが大切です。
健診や他院で腎機能低下、尿蛋白、尿アルブミンを指摘された方もご相談ください。
Q.糖尿病治療中ですが、体重増加が気になります。相談できますか?
A.ご相談いただけます。
糖尿病の治療では、血糖値だけでなく体重管理も大切です。
薬の種類によっては体重に影響することもあります。
患者さんの体重、食事内容、運動習慣、現在の薬の内容を確認し、無理なく続けられる治療を一緒に考えます。
Q.食事療法や運動療法について相談できますか?
A.はい、ご相談いただけます。
糖尿病治療では、食事や運動など日々の生活習慣がとても重要です。
ただし、極端な食事制限や無理な運動は長続きしにくく、体調を崩す原因になることもあります。
当外来では、患者さんの生活背景や体力、年齢、仕事内容などをふまえ、継続しやすい方法を一緒に考えます。
Q.他院で治療中ですが、受診できますか?
A.受診いただけます。
現在の治療内容を確認したうえで、血糖コントロールや合併症リスクを評価し、必要に応じて治療方針をご提案します。
受診時には、紹介状、検査結果、お薬手帳、血糖自己測定の記録などをお持ちいただくとスムーズです。
Q.受診時には何を持っていけばよいですか?
A.以下のものをお持ちいただくと診療がスムーズです。
・健診結果
・最近の血液検査、尿検査の結果
・お薬手帳
・他院での治療内容がわかるもの
・血糖自己測定をされている方は血糖記録
・紹介状をお持ちの方は紹介状
Q. 初診でも受診できますか?
A.初診の方もご相談いただけます。
健診で血糖値やHbA1cの異常を指摘された方、糖尿病予備群と言われた方、糖尿病治療中で治療内容の見直しを希望される方も受診可能です。
予約方法や診療日については、当院までお問い合わせください。
受診をご検討の方へ
健診で血糖値やHbA1cの異常を指摘された方、糖尿病治療中でお困りの方は、専門外来で詳しく評価することができます。
2026.05.12知恵が繋ぐ、その人らしいリハビリテーション――「こうのすえん」のアカザ収穫🌱
当院では、ソーシャルグッドプロジェクトの一環として病院農園「こうのすえん」を運営しています。
先日、この場所で利用者様の「豊かな知恵」に触れる、心温まる出来事がありました。
「あのアカザ、どうするの?」
きっかけは、通所リハビリテーションを利用されている、ある利用者様からの一言でした。
農園の片隅に生えていた「アカザ」という植物をご覧になり、「あのアカザはどうするの?」とスタッフに尋ねられたのです。スタッフが「雑草として抜いてしまう予定です」とお答えすると、その方は驚いた様子でこう教えてくださいました。
「それはもったいない。食べられるし、とっても美味しいのよ。」
現代では単なる雑草として見過ごされがちな植物も、かつては食卓を彩る貴重な自然の恵みでした。
利用者様のこの一言がなければ、私たちはその価値に気づくことなく通り過ぎていたかもしれません。
経験と知識を、活動の力に
後日、このお話をきっかけに、リハビリテーションの個別プログラムの一環として、実際に農園での収穫活動を行いました。
スタッフ見守りのもと、「ここが柔らかくて美味しいのよ」と、食べ頃の葉を丁寧に選別される利用者様。
屋外での歩行や、指先を使った細かな選別作業は、日常生活に必要な動作を維持するための実践的な訓練となります。
何より、ご自身の持つ知識をスタッフに伝え、役割を持って活動される際に見せられた生き生きとした表情が、非常に印象的でした。
共に生きる、知恵を分かち合う
当院のリハビリテーションでは、単に身体を動かすことだけを目指すのではありません。その方が歩んでこられた人生や、培われた知恵を尊重し、日々の活動に繋げていくことを大切にしています。
今回の「アカザの収穫」は、私たちスタッフにとっても「地域の方々に教わる」という貴重な学びの機会となりました。収穫されたアカザは、ご自宅でお浸しなどにして楽しまれるそうです。
これからも「こうのす共生病院」は、利用者様の「知恵」と「元気」が循環する、温かい場所であり続けたいと考えています。
※当院のリハビリテーションは、医師の指示に基づき、お一人おひとりの状態に合わせた個別計画に沿って実施しております。
こうのすえんとは
こうのすえんは、畑を続けたいという思いがありながらも、それが難しくなっていく葛藤を抱える地域の方々の声を出発点に、そのお手伝いの機会を活かしながら、農作業を通じて人と人がつながる場をつくる取り組みです。
それぞれの「やってみたい」「関わってみたい」を尊重し、畑から生まれる関係性や循環を、地域の中に育てていくことを目指しています。
2026.05.09【リハビリテーション科】外部講師による臨床指導・技術講習を実施しました
当院リハビリテーション科では、より質の高いリハビリテーションの提供を目指し、月1回、埼玉医科大学大学院赤坂清和教授に来ていただき、実際の症例をもとに、問診・評価・治療までの流れを直接ご指導いただきました。
今回のテーマは、「痛みの原因をどう見極めるか」
歩行や動作を動画で確認しながら、身体のどこに問題があり、なぜ痛みが生じているのかを多角的に分析。若手セラピストにとって、臨床推論や評価技術を学ぶ非常に貴重な機会となりました。
患者様との関わり方や、根拠を持ってリハビリを組み立てる視点など、多くの学びを得ることができました。
当院では今後も、「学び続ける組織」として専門性を高め、地域の皆様へより質の高いリハビリテーションを提供できるよう努めてまいります。
2026.04.09膝の痛みが続くときに考えたい「変形性膝関節症」の治療―保存療法・手術・再生医療という選択肢―
「階段の上り下りで膝が痛む」
「立ち上がるときに膝に違和感がある」
このような症状をきっかけに受診され、変形性膝関節症と診断される方は多くいらっしゃいます。
変形性膝関節症は、加齢や長年の負担などにより膝関節の軟骨がすり減り、痛みや動かしにくさが生じる病気です。進行すると、歩行や階段の昇降など日常生活に影響が出ることもあります。
現在は、症状の程度や生活状況に応じて、複数の治療方法を組み合わせながら対応することが一般的です。
この記事では、変形性膝関節症の主な治療と、近年相談が増えている再生医療についてご紹介します。
変形性膝関節症の主な治療
変形性膝関節症の治療は、症状の進行度や生活への影響を考慮しながら選択します。
保存療法(初期〜中期)
比較的早い段階では、次のような治療が行われます。
- 湿布や鎮痛薬などの薬物療法
- ヒアルロン酸の関節内注射
- 膝周囲の筋力を維持するためのリハビリテーション
これらは、痛みの軽減や関節機能の維持を目的として行われます。
手術療法(進行した場合)
関節の変形が進み、日常生活への影響が大きい場合には、人工関節置換術などの手術が検討されることがあります。
手術の適応は、膝の状態、痛みの程度、生活への影響などを総合的に評価し、患者さんと相談しながら決定します。
再生医療を含めた治療の選択肢
保存療法を続けていても痛みが残る場合や、手術以外の選択肢について相談される場合には、再生医療について説明することがあります。
再生医療は、患者さんご自身の血液や脂肪組織などに含まれる成分を利用し、関節内の炎症を抑えたり、組織の修復を促すことを目的とした治療です。
こうのす共生病院では、膝の状態や患者さんの状況に応じて、主に次の3つの方法について相談を行っています。
①PRP療法
PRP療法は、患者さん自身の血液から血小板を多く含む成分を抽出し、膝関節に注入する治療です。
血小板には組織修復に関わる成長因子が含まれており、関節内の炎症を抑えることなどを目的として使用されます。
採血によって得られる血液を用いるため、比較的体への負担が少ない方法として相談されることがあります。
②MFAT療法
MFAT療法は、患者さん自身の脂肪組織を採取し、加工した組織を膝関節内へ注入する治療です。
脂肪組織には、組織の修復に関わる細胞が含まれており、関節内環境の改善を目的として使用されます。
膝の状態や症状の程度などを踏まえ、医師が適応を判断します。
③SVF療法
SVF療法は、患者さん自身の脂肪組織から脂肪由来幹細胞を含む複数の細胞成分を抽出し、膝関節に注入する治療です。
SVF療法は組織修復をサポートすることが期待されています。
当院では脂肪組織を採取し加工した後、同日に関節へ注入します。
再生医療を検討するケース
再生医療について相談されることが多いのは、例えば次のような場合です。
- ヒアルロン酸注射を続けているが痛みが残る
- できるだけ活動的な生活を維持したい
- 手術以外の選択肢について知りたい
ただし、膝の状態によっては適応とならない場合もあります。治療方法については、医師が状態を確認したうえで説明します。
当院の再生医療の体制
こうのす共生病院では、採取・加工(調製)・注入までを院内で行う体制を整えています。
治療方法については、患者さんの症状や生活状況を踏まえて相談しながら決定します。
状態によっては、まずは保存療法やリハビリ、生活改善から始め、経過を見ながら再生医療を含めた最適な選択肢を一緒に考えていくことが大切です。
よくある質問
Q:ヒアルロン酸注射を続けてもよいのでしょうか?
A:膝の状態や症状によって異なります。医師が状態を確認しながら治療方針を検討します。
Q:再生医療は誰でも受けられますか?
A:膝の状態や既往歴などによって適応が異なります。診察のうえで医師が説明します。
※再生医療は保険適用外の自由診療です。
※適応の可否、リスク、費用などについては診察時に医師が説明します。
お悩みはLINEで気軽にご相談できます
「痛みが続いて不安…」
「どんな治療が合うかわからない…」
そんなお悩みがあれば、まずはお気軽にご相談ください😊
専門スタッフが内容を確認し、ご案内いたします。
🦵✨ LINEで相談する方法
① 下のボタンから友だち追加
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📍こんな方におすすめ
- 整形外科の受診を迷っている
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- 手術せずに今の状態をなんとかしたい
- 痛みを悪化させたくない
悩んだその時が、治療を始めるタイミングです。
まずは一言、「膝」と送ってください😊
2026.03.19【次世代を担う卵たち】リハビリ科で学生インターンシップを実施しました!
「治す」の先にある「暮らす」を支える現場へ。
先日、こうのす共生病院のリハビリテーション科に、学生インターンが訪問されました。
1日という限られた時間の中で、当院のスタッフ一人ひとりに密着し、座学だけでは決して触れられない「生きた医療」を体験していただきました。
1日で学んだリハビリテーションの現場
インターン当日は、まず座学でリハビリテーションの基本や患者さんの評価方法を丁寧に説明。
その後病院見学や先輩セラピスト一人ひとりに同行し、実際の評価場面やリハビリ実施の様子を間近で観察しました。
患者様の状態に応じた具体的なアプローチや、安全に行うための工夫、チーム連携の重要性など、教科書では分からない「現場のリアル」を体感していただきました。
成長できる環境と積極的な受け入れ
こうのす共生病院では、学生インターンの受け入れを積極的に行っています。
1日単位の短期間でも、スタッフが丁寧に指導し、実際の業務を交えた学びの機会を提供しています。
当院ではこうした経験が、次代の医療従事者の成長につながると考えています。
地域医療を担う人材育成へ
リハビリテーションは、高齢化が進む地域において欠かせない医療分野です。
インターン生が現場の実情を知ることで、将来、地域医療を支える即戦力として活躍できる基盤が築かれます。
こうのす共生病院は、これからも学生インターンの受け入れを続け、地域に根ざした医療人材の育成に貢献してまいります。
2026.03.19当院看護師が看護師特定行為研修を修了しました
2026年3月、当院の看護師が「特定行為に係る看護師」の研修を無事修了しました。
1年間にわたる専門的な研修を経て、創傷管理や脱水が疑われる患者さんの状態をアセスメントし、必要に応じて点滴などの特定行為を実施できる資格を取得しました。
認定看護師・特定行為研修とは
認定看護師や特定行為研修を修了した看護師は、専門的な知識と技術を身につけ、医師の包括的な指示のもとで一部の医療行為を自立して行うことができます。
これにより、診療のスピードアップや、よりきめ細やかな看護ケアの提供が期待されています。
今回研修を修了した看護師は、
- 創傷の状況を評価し、適切な処置につなげる
- 脱水が疑われる患者さんの状態を総合的に判断し、点滴の必要性を評価する
といった役割を担うことができるようになりました。
当院の「学びを支える」体制
こうのす共生病院では、看護師が働きながら専門性を高められるよう、研修への参加を病院全体で支援しています。
シフト調整や学習時間の確保など、現場と両立しながら研修を修了できる体制づくりに取り組んでいます。
今回の特定行為研修修了も、本人の努力はもちろんのこと、一緒に勤務を支えてきた病棟スタッフや、多職種の協力があって実現したものです。
地域医療への貢献に向けて
高齢化が進む中で、創傷ケアや脱水対応は、地域医療において非常に重要なテーマです。
特定行為研修を修了した看護師が加わることで、より迅速で適切な対応が可能となり、入院中の患者さんだけでなく、地域で暮らす皆さまの健康を支える力が一層高まると考えています。
こうのす共生病院は、これからも看護師をはじめとする医療スタッフの専門性向上を支援し、「学び続ける病院」として、地域の皆さまに安心していただける医療提供を目指してまいります。
2026.03.17病院が畑から大根を配る理由🌱
こうのすえんの活動は、畑で作業をすること自体が目的ではなく、
畑を続けたいという思いがありながら、年齢や体力の変化などで続けられなくなっていく葛藤を、
地域のつながりの中で受け止め、活かしていくことから始まっています。
そうした機会を大切にしながら、農作業を通じて人と人がゆるやかにつながる場をつくることを目指しています。
1月24日、こうのすえんの畑で大根の収穫を行いました😊
今回の活動には、「畑で人とのつながりを感じたい」「体を動かして汗をかきたい」など、
参加者それぞれの思いが重なり合い、この日のメンバーが集まりました。
当日は、当院のデイケアを利用されている方が、利用前の時間を使って参加してくださいました。
この方は、当院を利用し始めた当初は身体状況がかなり厳しく、
大根を収穫して運ぶといった動作は難しい状態でした。
一方で、畑仕事はもともと好きな活動であり、ご自宅のお庭でも続けてこられた大切な時間でもありました。
今回、そうした「これまで続けてきた好きなこと」を、誰かと一緒に行う場として、
こうのすえんの畑に足を運んでくださいました。
この時間が、意欲や前向きな気持ちにつながる一つのきっかけになっていればと感じています🌱
今回の収穫では、大根の量が多く、参加者だけでは分けきれなかったため、
地域のつながりを通じて、フードパントリーの利用者の方々にもお届けすることができました。
後日、写真や温かいメッセージが届き、
臨時のフードパントリー企画として配布され、多くの方に喜んでいただけたと伺っています✨
いただいた声の一部をご紹介します。
「大根はすべて皮をむき、おでんや煮物、ぶり大根にしていただく予定です。葉っぱもきんぴら風にします😊」
「食材をいただけたことで、感謝の気持ちから“作ってみよう”という気力が湧きました。普段は簡単な食事で済ませてしまうことも多いので、本当にありがたいです✨」
また、
「豚肉と一緒に煮物にしました。柔らかく、味がよく染みてとても美味しかったです🍲」
といった声も寄せられました。
畑で収穫された大根が、地域の食卓へとつながり、日々の暮らしの中で大切に使われていく。
今回の取り組みを通して、こうのすえんの活動が、
参加した人だけでなく、その先の生活にも届いていることを実感しました😊
こうのすえんは、患者さん、職員、地域の方々が、
畑をきっかけにつながり、支え合う輪を少しずつ広げていく場です。
これからも、一つひとつの関わりを大切にしながら、
人の思いや暮らしに寄り添う活動を続けていきます🌸
こうのすえんとは
こうのすえんは、畑を続けたいという思いがありながらも、それが難しくなっていく葛藤を抱える地域の方々の声を出発点に、そのお手伝いの機会を活かしながら、農作業を通じて人と人がつながる場をつくる取り組みです。
それぞれの「やってみたい」「関わってみたい」を尊重し、畑から生まれる関係性や循環を、地域の中に育てていくことを目指しています。
2026.03.16病院が買い物や家具まで関わる?入院中から続く寄り添いの取り組み🕊️
当院のソーシャルグッドプロジェクトでは、
医療の中だけで支えるのではなく、入院前から退院後まで、その人の暮らしに寄り添い続けることを大切にしています🕊️
治療や制度の支援だけでは埋まらない「不安な気持ち」に目を向け、
医療と地域をつなぐ存在として関わり続けることが、コミナスの役割だと考えています。
今回ご紹介するのは、腰の怪我で当院に入院されたある方との関わりです。
看護師から「退院後の生活に強い不安を感じている」と共有があり、
コミナス専従職員による関わりが始まりました。
お話を伺う中で、
「運転はできるだろうか」「バスに乗れるだろうか」「家事はこれまで通りできるだろうか」
といった、退院後の生活に対するさまざまな不安を聞かせてくださいました。
少しずつ、ご家族のことや、これまでの暮らしについても話してくださるようになりました。
退院が決まり、介護認定を受け、ケアマネジャーがつくことになりました。
病院として必要な医療情報の共有に加え、
コミナスからは、ご本人が感じている不安や大切にしている思いといった“気持ちの部分”もあわせて共有しました。
通常、病院職員が関われるのは入院中までですが、
コミナスは退院後も関わりを続けます🏠
退院後も定期的に訪問し、
実際に自宅に戻ったからこそ見えてくる困りごとや、不安を一つひとつ伺ってきました。
訪問を重ねる中では、
日々の暮らしに関わるさまざまな相談も寄せられました🪑
その一つが、介護用の家具を導入することに伴って生じた、使わなくなった家具の扱いについてでした。
関わっていたコミナスのつながりから、
生活困窮者を支援しているワーカーさんに相談したところ、
快く受け止めていただくことができました。
家具の処分という困りごとと、
家具を必要としている方の声が、
つながりを通して重なった、ささやかな出来事でした。
私たちは、「困りごと」だけに目を向けるのではなく、
「うれしい」「楽しい」と感じられることにも寄り添いたいと考えています。
その中で、私たちだけでは解決できない介護や福祉の課題に直面することもありますが、
行政や高齢者福祉の関係機関と連携しながら、
気持ちに寄り添う関わりを続けています。
その方との関わりを続ける中で、
日々の暮らしの話題も少しずつ増えていきました🛒
その中で、買い物に行くことへの不安も話題の一つとして出てきました。
ちょうどその頃、
別のコミナス活動を通じてつながっていた移動スーパーの存在を思い出しました。
調べてみると、ご自宅の近くに定期的に来ていることがわかり、
これまでの関わりの延長線上として、自然な形でおつなぎすることができました。
コミナスの活動は、一つひとつが独立しているのではなく、
これまで築いてきた地域とのつながりが、別の場面で活きていくことがあります🔗
今回の移動スーパーとの出会いも、
そうした積み重ねの中から生まれた一場面でした。
初めて利用された際には、
「今後も通うから、よろしくね」
と移動スーパーの方に声をかけられており、その様子を見て、つなぐことができて本当によかったと感じました😊
不安な気持ちに寄り添いながら、
少しずつ前向きな気持ちになってもらえたら――
そんな思いで、これからも関わりを続けていきます。
病院として、
入院前から地域と出会い、入院中から退院後まで心に寄り添い続けること。
そして、
専門機関と地域をつなぐ存在として、医療機関ならではのコミュニティナースを形にしていくこと。
今回の取り組みは、その一つの実践でした🍀
2026.03.13📺フジテレビ「Live Newsイット!」で当院が紹介されました✨
2026年3月12日(木)、フジテレビ「Live Newsイット!」にてこうのす共生病院の再生医療が紹介されました。
撮影にご協力いただきました皆様に、心より感謝申し上げます。
今後も地域医療の向上に努めてまいります。
なお、先日の放送をリアルタイムでご覧になった方も、見逃された方も、
Yahoo!ニュースでも本件が取り上げられておりますので、ぜひお時間のある際にご覧ください。
当院が紹介されたYahoo!ニュースの記事は、こちらからご覧いただけます。
リンクをクリックしていただくと、外部サイト(Yahoo!ニュース)のページへ移動します。
再生医療についてのご相談
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2026.03.12病院で使う分包機を地域へ💊子どもが体験する薬剤師の仕事❄️
1月17日、箕田児童センターで開催されたウインターフェスティバルにて、MEET+の活動を行いました😊
今回はお子さん向けの企画として、お薬調剤体験を実施しました。
この活動は、過去に参加した親子向けイベントをきっかけに、地域の方から声をかけていただいたことから実現したものです。
会場準備の段階から、来場したお子さんたちから
「前にもやったよ」「これやりたい!」
と声をかけられる場面が多く、活動の認知が少しずつ広がっていることを感じました✨
当初は各ブース先着12名を予定していましたが、予想を上回る参加希望があり、
最終的には28名のお子さんに体験していただくことができました。
(内訳:乳幼児13名/小学生12名)
体験中には、「お薬屋さんになりたい」と話す幼児のお子さんから、一緒に写真を撮ってほしいという声もありました📸
短い時間ではありましたが、一人ひとりのお子さんや保護者の方と丁寧にやり取りをしながら、楽しい雰囲気の中で体験を進めることができました。
お薬調剤体験を通して、医療や薬を「難しいもの」ではなく、
身近で、ちょっと興味を持てる存在として感じてもらえる時間になっていたように思います。
会場には笑顔があふれ、参加した私たちにとっても、あたたかなひとときとなりました🌱
MEET+は、こうした体験や会話の積み重ねを通じて、
困ったときに「相談してみよう」と思える関係づくりを続けています。
これからも、地域の暮らしの中にそっと入り込みながら、
見守る・応援する・関わるつながりを育てていきます。
MEET+とは
MEET+は、地域のイベントや商業施設など、生活の身近な場所で医療職が関わり、
健康や医療について「ちょっと聞いてみる」「体験してみる」きっかけをつくる活動です。
日常の中で医療と出会うことで、困ったときに我慢せず、迷わず相談できる関係づくりを目指しています。