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関節治療センター

膝の関節痛に悩む患者様に、日常生活への早期復帰や健康寿命の延長を目標とした、関節治療センターを開設いたします(令和4年4月以降)。まず、再生医療からスタートいたします(令和4年2月)。

患者様一人ひとりの病状にあった手術やリハビリテーションにより、日常生活の動作が改善し、諦めていた趣味や旅行が再開できるようサポートいたします。

関節治療センターの特徴

安心・安全な人工関節手術を提供

  • 人工関節学会認定医による手術と、職員の円滑なチームワークで安心・安全な手術を実施します。
  • 手術室は衛生管理を徹底するためバイオクリーン手術室になっており、一般室と比べて術後に感染症の感染リスクを低減します。また、看護師や薬剤師と連携し、綿密に術後の管理を行います。

リハビリテーション体制の強化

  • 関節疾患は、患者様にあわせた適切なリハビリテーションが必要です。当院では経験豊富な職員が多数在籍しております。手術を受ける受けないに関わらず、リハビリテーションを開始できます。
  • 術後は24時間以内にリハビリテーションを開始し、早期回復に向けサポートいたします。
  • 退院後も通院しながらや、ご自宅にてリハビリテーションを受けられますので、フォローアップ体制も万全です。
  • また、院内には通所リハビリテーションもございます(介護保険の適用可)。医療保険から介護保険のリハビリテーションへスムーズに移行できます。 

先進医療機器・再生医療の導入

  • 自身の血小板を利用した拒絶反応や副作用が少ないPRP療法の導入

再生医療

人が生まれながらに持っている「自然治癒力」を活かした治療法です。

血小板の役割はかさぶたを作って出血を止める以外にも、固まる際に成長因子と呼ばれる様々なタンパク質を放出することで傷ついた組織の修復に作用することが知られており、その数は現在判明しているだけでも300種類以上に及びます。

この血小板や血漿に含まれる成長因子は腱・靱帯・軟骨などの運動器組織の再生に重要な役割を持つことがわかっており、血小板を濃縮して得られたPRPを関節内などの痛んだ部分に局所投与することで、炎症の抑制による痛みの緩和や、血管新生による組織修復などに貢献することが期待されます。

また、PRPはごく少量の採血(約20ml)から調整できるため体への負担はほとんどなく、安全に治療を行うことが可能です。

治療の目的

本治療は、スポーツ外傷や事故、加齢に伴い機能障害をきたし、標準治療(保険治療)を施すも改善が見られず、手術治療を希望しないけがや疾患を対象に、患者様の血液から取りだした多血小板血漿を用いた疼痛の緩和および機能改善を目的として実施されるものです。

PRP療法のメリット

  • 提供(採取)する細胞はご自身の血液なので、拒否反応・アレルギーが起こりにくい。 
  • ごく少量の採血(約20ml)から調整できるため体への負担はほとんどなく、安全に治療を行うことが可能。
  • 日帰りでの処置が可能である。 
  • 治療後から普段通りの生活が可能である。 
  • 治療手技が簡単で、治療痕が残りにくい。 
  • 何度でも受けることができる。 
  • 超急性期、急性期、亜急性期、慢性期のどのタイミングでも受けることができる。 

PRP療法のデメリット

  • 効果は個体差がある。(一般的に効果が見込める有効率は70%とされています) 
  • 疾患を根本から治す治療ではない。 
  • 数日間、炎症(痛み、熱感、赤み、腫れ)を伴うことがある。 
  • PRP を投与する箇所、またご自身の血液(細胞)を採取する部位に感染症が起こる可能性がある。 
  • 一度効果を得たとしても、人によっては効果が持続せず、数か月後に効果が低下する場合もある。 
  • 社会保険・国⺠健康保険など医療制度上の保険で受けることができない。 

是非一度ご来院して相談してください。

主な対応疾患

一般的にはPRP療法の適応疾患は以下になりますが、

  1. 野球肘、野球肩、テニス肘(外側上顆炎)
  2. ジャンパー膝(膝蓋腱炎)
  3. アキレス腱炎、肉離れなどの筋挫傷、肩腱板炎
  4. 変形性股関節症

当院では

5.変形性膝関節症 に対して治療しています。

変形性膝関節症では、軟骨がすり減ったり、半月板が傷んだり、ひざに水がたまったりします。

PRP療法は、こうした組織の修復を促したり、関節の炎症を抑制したりする効果が期待できます。しかし、血小板自体は軟骨や半月板に置き換わる組織ではないため、完全に無くなってしまった軟骨を作ることは不可能です。

そのため、関節症が進行して完全に軟骨が削れてしまう前に治療を受けられたほうが効果も期待できると言われています。

PRP療法が適応となる方(選択基準)

  1. スポーツ外傷や事故、加齢に伴い機能障害をきたした組織に対し、標準治療(保険診療)を施すも改善が見られない患者、または手術治療を希望しない患者 
  2. 外来通院可能な患者(未成年者の場合は代諾者の同意を得た患者) 
  3. 除外基準を含まない患者 
  4. 本治療について文書による同意が得られている患者 

PRP療法が受けられない方(除外基準)

  1. 癌と診断され、あるいは治療を受けている患者 
  2. 抗癌剤もしくは免疫抑制剤を使用している患者 
    ※ただし、状態が落ち着いており医師が施術可 能と判断した場合はこの限りではありません 
  3. 明らかな感染を有する患者 
  4. 発熱( 38.5 ℃以上)を伴った患者 
  5. 1ヶ月以内に同療法を受けたことのある患者 
  6. 重篤な合併症(心/肺/肝/腎 疾患、出血傾向、 コントロール不良な糖尿病や高血圧など) を有する患者 
  7. 薬剤性過敏症の既往歴を有する患者 
  8. その他、担当医が不適当と判断した患者

治療の流れ

STEP.1 初回受診(保険診療)

まずは通常の診療(保険診療)で診察を行います。

患者様の症状を確認し、適した治療法をご案内いたします。

※必ず再生医療を行えるとは限りませんので、あらかじめご了承ください。

STEP.2 治療説明と同意書の取り交わし

カウンセリング(IC)を行います。

再生医療の治療を患者様・御家族と一緒に考えていきます。

STEP.3 PRP 投与日

患者様の血液を採取し、帰宅していただけます。

血液は約20ccの血液を採取しています。献血は200cc〜400ccですので、献血より少ない採血量です。

採血した血液を専用の機器によりPRPを抽出します。

抽出したPRP(約2cc)を患部に注射します。

STEP.4 リハビリ

注射で施術は終了ですが、PRP療法は運動療法を取り入れることで効果を最大化できるため、注射後にリハビリ通院が推奨されています。

1回の治療に対して40分のリハビリを週1回、連続4週実施いたします。

STEP.5 フォローアップ

施術後、状態や経過を確認するため、定期的に経過観察を行います。

料金

PRP治療

1回目:98,000円(税込み)
※術後のフォローアップ(診察・リハビリテーション)も上記費用に含まれます。

2回目:79,800円(税込み)
※2回目以降は、PRPの投与のみとなります。

再生医療の資料

再生医療ご案内パンフレット.pdf

担当医一覧

  • 病院長 / 股関節外科・人工関節外科(股関節、膝)・骨折治療

    織田 徹也 おだ てつや

    経歴

    出身大学:埼玉医科大学
    資格:日本整形外科学会専門医・日本整形外科学会認定リウマチ医・日本人工関節学会認定医・日本スポーツ協会公認スポーツドクター・日本医師会認定産業医
    趣味:サッカー、釣り、ゴルフ、読書

    「手術治療」と「切らない治療」の二刀流を目指して

    大学では、医師としての人間性を高めること、股関節と膝の痛みで困っている患者さんに対して行われる人工関節手術、そして不慮の転倒や事故による骨折治療の知識と技術の向上を目指して、日々努力を積み重ねてきました。学び得た知識と技術を地域に貢献したい気持ちが溢れ、2020年11月に当院に赴任致しました。その後、多くの患者さんの手術を担当させて頂きましたが、その反面、手術は絶対に受けたくないとおっしゃる方も多くおられることを実感しました。もちろん治療には順序(内服、湿布、装具、注射など)や手術も適応があります。闇雲に手術を勧めることはせず、困っている症状を「手術で治せる可能性が高い」と判断出来た場合に手術をお勧めますが、それでも手術は受けたくない患者さんに多く出会いました。しかし、従来の手術以外の治療と手術治療のすき間を埋める治療法が少なく、どうにかならないかと思っていました。そこで、2022年4月より論文なを参考に検討を重ね、再生医療(PRP療法)を開始致しました。もちろん効果には個人差もありますが、開始から1年で約80人に施行しております。患者さんにとって治療の選択肢が増えることは大変望ましいことと思います。是非、何かお困りの方は相談して頂ければと思います。  

関節治療センターに関するお問い合わせ

048-541-1131

月〜金曜 AM 9:00~12:00 PM 14:00~17:00 / 土曜 AM 9:00~12:00

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