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多血小板血漿(PRP)治療

多血小板血漿(PRP)とは

多血小板血漿(PRP: Platelet Rich Plasma)とは人が生まれながらに持っている「自然治癒力」を活かした治療法です。

血小板の役割はかさぶたを作って出血を止める以外にも、固まる際に成長因子と呼ばれるさまざまなタンパク質を放出することで傷ついた組織の修復や炎症を抑える作用があることが知られています。この血小板や血漿に含まれる成長因子(PRP)を、関節内などの痛んだ部分に局所注射することで、炎症の抑制による痛みの緩和や血管新生による組織修復などに貢献することが期待されます。

また、PRPはごく少量の採血(約20ml)から作成できるため体への負担はほとんどなく、安全に治療を行うことが可能です。

PRP治療の目的

PRP治療は、スポーツ外傷や事故、加齢に伴い機能障害をきたし、標準治療(保険治療)を施すも改善が見られなく、手術治療を希望しない患者様を対象とし、患者様の血液から取り出した多血小板血漿を用いた痛みの緩和及び機能改善を目的として実施される治療です。

PRP治療のメリット

  • 提供(採取)する細胞はご自身の血液なので、拒否反応・アレルギーが起こりにくい。
  • ごく少量の採血(約20ml)から調整できるため体への負担はほとんどなく、安全に治療を行うことが可能。
  • 日帰りでの処置が可能である
  • 治療後から普段通りの生活が可能である
  • 治療手技が簡単で、治療痕が残りにくい
  • 何度でも受けることができる
  • 超急性期、急性期、亜急性期、慢性期のどのタイミングでも受けることができる

PRP治療のデメリット

  • 効果は個体差がある
  • 疾患を根本から治す治療ではない
  • 数日間、炎症(痛み、熱感、赤み、腫れ)を伴うことがある
  • PRP を投与する膝関節に感染症(化膿すること)が起こる可能性がある
  • 一度効果を得たとしても、人によっては効果が持続せず、数か月後に効果が低下する場合もある
  • 社会保険・国⺠健康保険など医療制度上の保険で受けることができない

PRP治療が適応となる方(選択基準)

  1. 外来通院可能な方
  2. 除外基準を含まない方
  3. 本治療について文書による同意が得られている方

当院では、変形性膝関節症と診断出来る25歳以上の患者様を対象に治療を行っております。

PRP治療が受けられない方(除外基準)

  1. 癌と診断され、あるいは治療を受けている方
  2. 抗癌剤もしくは免疫抑制剤を使用している方
    ※状態が落ち着いており医師が施術可 能と判断した場合はこの限りではありません 。
  3. 明らかな感染を有する方
  4. 発熱( 38.5 ℃以上)を伴った方
  5. 1ヶ月以内に同療法を受けたことのある方
  6. 重篤な合併症(心/肺/肝/腎 疾患、出血傾向、 コントロール不良な糖尿病や高血圧など) を有する方
  7. 薬剤性過敏症の既往歴を有する方
  8. その他、担当医が不適当と判断した方

治療の流れ

STEP 01
初回受診

患者様の症状を確認し、適した治療法をご案内いたします。
※必ず再生医療を行えるとは限りませんので、あらかじめご了承ください。

STEP 02
治療説明と同意書の取り交わし

カウンセリング(IC)を行います。
治療方針を患者様・御家族と一緒に考えていきます。

 

STEP 03
PRP 投与日

約20cc血液を採取します。献血は200cc〜400ccですので、献血より少ない採血量です。
採血した血液を専用の機器によりPRPを抽出します。
抽出したPRP(約2cc)を患部に注射します。

STEP 04
定期的なフォローアップ受診

施術後、状態や経過を確認するため、定期的に経過観察を行います。

  • 1週間後
  • 4週間後
  • 8週間後

※術後の症状に応じてこの限りではありません。

PRP療法の副反応

PRP治療では、患者様ご自身の血液を使用するため基本的に副作用は起きないと考えられています。ただ、PRPを注射した後は3-4日間、赤みやかゆみ、痛み、腫れなどが出ることがあります。それらの症状は自然に消えていくので様子をみるようにしてください。

費用

PRP治療
初回(片膝):79,800円(税込)
2回目以降(片膝):59,800円(税込)

実績

○再生医療等の安全性についての評価

関節内の感染症、間接可動域制限、血栓、敗血症、アレルギー反応、ショック反応、関節内出血といった重篤な副作用は確認されませんでした。ヒアルロン酸注入などと同様に注射後の一時的な腫れや痛みを生じることはありましたが、いずれも鎮痛薬の頓用使用で対処可能でした。
作成工程での安全性試験に関しては、一般細菌検査、真菌検査を2023年12月に実施(無作為)し、いずれも菌が検出されなかった為、作成工程における安全性およびPRP治療の安全性は担保されています。

○再生医療等の科学的妥当性についての評価

PRP実施前後でのKOOS(Knee injury and Osteoarthritis Outcome Score)及びNRS(Numerical Rating Scale)評価を実施(通院を自己中断した患者は除外)しています。
KOOSの項目(①症状(Symptoms)、②痛み(Pain)、③日常生活動作(ADL:Activities of Daily Living)、④スポーツ・レクリエーション機能(SR: Sports and Recreation Function)、⑤膝関節関連の生活の質(QOL: Quality of Life)、⑥NRS(10段階評価)の平均した数値をPRP治療前後で確認しました。

【KOOS】症状:68.19→74.76、痛み:58.20→68.84、ADL:72.77→79.39、SR:41.33→50.58、QOL:42.99→50.33
【NRS】9.25→3.72

といずれも改善傾向がみられるため、本治療は妥当と考えています。

Q&A

再生医療に関するよくある質問は以下のリンクからご覧ください。

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