骨粗しょう症って何?
骨粗しょう症は、骨がスカスカになり、骨折しやすくなる病気です。 骨の強さの70%は骨の量で決まり、この骨の量が減少すると骨折のリスクが高まります。
骨粗しょう症が進行してしまうと、背骨がつぶれて背中が大きく曲がったり、尻もち程度で骨折してしまったりします。長い時間放置してしまうと、寝たきりになるほどの骨折をしてしまうこともあります。そうならないためにも、早期発見・治療を実施することが重要です。
骨粗しょう症の原因
なんらかの理由で新陳代謝のバランスが崩れると、古い骨を壊す働きがどんどん進み、新しい骨を作る働きが追いつかなくなります。結果、骨が弱くなってしまうことが原因で、骨粗しょう症になると考えられています。
女性の場合は、閉経に伴う女性ホルモン分泌の変化なども原因になります。女性ホルモンの急激な減少とともに、骨粗しょう症が進んでしまうことが多いので、特に注意が必要です。
日常生活で気をつけること
食生活に気をつける
骨を強くするために、骨の成分であるカルシウムとたんぱく質を積極的に摂りましょう。体内のカルシウムが不足すると、骨吸収(壊れる)が骨形成(造る)の速度を上回り、骨の組織がもろくなってしまいます。カルシウムが不足しないように心がける必要があります。
また、ビタミンDも一緒に摂りましょう。ビタミンDには、食物からのカルシウム吸収を促し、血液中のカルシウム濃度を一定に保つ働きがあり、骨格を健康に維持するのに役立ちます。
カルシウムをたくさん摂ってもビタミンDが足りなければ、十分吸収されません。ビタミンDを十分摂っておくと転びにくくなるともいわれています。 このほか、吸収されたカルシウムを骨に摂り込むを助けるビタミンKも不可欠です。
※服薬している薬によっては、制限がありますのでご注意ください。
日光浴をする
食事で摂ったビタミンDをよく働かせるには、日光に当たる必要があります。日光浴は室内(縁側など)の日光が当たる場所でも問題ありません。1日10分以上は日光の当たる場所で過ごすようにしましょう。
生活環境を整える
骨粗しょう症は小さな衝撃でも骨折してしまうリスクが高くなります。特に股関節を骨折すると、寝たきりになるおそれがあります。
日頃の食事や運動で骨を丈夫に保つとともに、家の中で転ばないように生活環境を整えることも大切です。特に高齢になると、自宅で転倒し、骨折する人が増えています。
自己診断チェックシート
- 好き嫌いが比較的多く、栄養が偏りがち
- 牛乳・乳製品・小魚をあまり摂らない
- 納豆、豆腐などの大豆製品はあまり食べない
- 野菜や海藻類、きのこ類はあまり食べない
- インスタント食品やテイクアウト食品をよく食べる
- 運動する習慣がなく、体を動かすことがめんどくさい
- 電車やバスよりもマイカーやタクシーを利用、階段よりエスカレータやエレベータを利用する
- 晴れの日でも、あまり外出しない
- 体格はどちらかというと細身
- 喫煙の習慣がある
- お酒をよく飲む
- 家族に骨粗しょう症や股関節の骨折をした人がいる
- 女性の場合、閉経してるまたは生理不順がある
- 高齢(65歳以上)である
- 最近、4cm以上背が縮んだ、あるいは背中が曲がってきた
- 些細なことで骨折したことがある
- 健診で骨密度が低いと言われたことがある
あなたはいくつ当てはまりましたか?以下の結果をご確認ください。
5個以下
現在は心配ありません。
骨密度は食生活に左右されるため、これからも生活習慣に気をつけましょう。
6〜8個
将来的に骨が弱くなる可能性があるので、食生活や運動する習慣を身につけましょう。
9〜13個
将来的に骨が弱くなる危険性がかなりあるため、日頃から生活習慣に気をつけるとともに、異常があったら医師に相談してください。
14個以上
現在、骨粗しょう症のリスクが高いと考えられます。一度医師に相談をしてください。
※このチェックは簡易診断のため、結果を保証するものではありません。あくまでも参考としてご覧いただき、正確な診断は受診してください。
自己診断の結果でご不安がある方へ
自己診断の結果、ご不安のある方は整形外科で骨粗しょう症の診察が受けられます。一度医師に相談ください。
当院で行っている健康診断のオプションに「骨粗しょう症検査」があります。症状がない場合や今後骨粗しょう症を不安に思っている方は、ぜひこちらの受診もご検討ください。