
舌下免疫療法は、アレルギーの原因物質(アレルゲン)を少量ずつ体内へ取り込み、体を慣れさせることで症状を和らげる治療法です。
アレルゲンを含む錠剤を舌の下に置き、数分間保持してから飲み込みます。
効果
- くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの鼻炎症状の緩和
- 目のかゆみ、涙目などの症状の緩和
- アレルギー症状の軽減による生活の質の向上
- 抗アレルギー薬の使用量削減
- 小児の場合、新たなアレルギー発症の予防効果が報告されています。
効果が現れるまでには数ヶ月かかることが多く、治療期間は通常3~5年程度です。
効果には個人差があり、完全に症状がなくなるわけではありませんが、多くの場合、症状が軽減されます。
副作用
舌下免疫療法は比較的安全な治療法ですが、以下のような副作用が起こる可能性があります。
副作用が現れた場合は、医師に相談し、適切な処置を受けてください。
主な副作用
- 口の中の浮腫、腫れ、かゆみ、不快感、異常感
- 唇の腫れ
- 喉の刺激感、不快感
- 耳のかゆみ など
重大な副作用
- 喘息発作
- アナフィラキシーショック
対応疾患
舌下免疫療法は、主に以下の疾患に対応しています。
アレルギー性鼻炎
- スギ花粉症
- ダニによるアレルギー性鼻炎
アレルギー性結膜炎
- スギ花粉・ダニによるアレルギー性結膜炎
注意点
- スギ花粉が飛んでいる時期は、体が過敏になっているため、治療を開始できません。
スギ花粉が飛んでいない時期に、医師と相談して治療を開始します。(5月中旬以降)
※ただし、ダニは一年中存在するため、時期に関わらずいつでも治療を開始できます - 舌下免疫療法は、すべてのアレルギー性鼻炎やアレルギー性結膜炎に有効なわけではありません。
- 治療開始前に、アレルギー検査を行い、原因アレルゲンを特定する必要があります。
- 治療期間中は、医師の指示に従い、定期的な診察を受ける必要があります。
- 妊娠中・授乳中、または重い基礎疾患がある場合は、治療を受けられないことがあります。