
9月になると、日中の明るい時間がだんだん短くなり、朝晩の気温差も大きくなってきます。
生活リズムが崩れやすい時期でもあり、この変化に体や心がうまく対応できず、眠りが浅くなったり寝つきが悪くなる方も増えてきます。
このような秋のはじまりの時期は、体内時計(生体リズム)が乱れやすいのが特徴です。
体内時計は私たちの睡眠や覚醒、ホルモン分泌、体温調整などを司っており、朝日を浴びることでリセットされ、毎日のリズムが整います。
しかし、日が短くなることで朝日を浴びる時間が減り、夜に寝つきを促すメラトニンというホルモンの分泌リズムが崩れやすくなります。
さらに、朝夜の寒暖差が体にストレスを与え、体温調節機能の乱れが睡眠の質に影響することも。
夏の暑さから一転して涼しくなり始めるこの時期は、体が冷えやすく、寝つきが悪くなったり夜中に目が覚めやすくなったりする要因になります。
睡眠不足や疲労がたまると、日中の眠気や集中力低下にもつながります。
秋の睡眠リズムを整える3つのポイント
1.朝の光をしっかり浴びる

起床後できるだけ早く、15~30分程度、自然光や明るい光を浴びましょう。
目から入る光は、脳の視床下部にある体内時計の司令塔に信号を送ってリセットし、夜の良質な睡眠につながるメラトニン分泌のリズムを整えます。
曇りの日や室内でも、カーテンを開けて日当たりの良い場所にいるだけでも効果的です。
2.朝食をしっかりとる

朝食は体内リズムを整えるシグナルのひとつです。
特にタンパク質とビタミン、適度な炭水化物を含むバランスの良い食事がおすすめ。
朝食を抜いたり不規則になると体内時計が乱れやすくなります。
眠気を感じる朝も、さっと食べる習慣をつけましょう。
3.理想的な寝室環境づくりと夜の過ごし方

寝室の温度は20~22度、湿度は50~60%が快適とされています。
秋は冷え込みが進むため、足元から冷えないように湯たんぽなどを利用してもよいでしょう。
就寝前1〜2時間はスマートフォンやパソコンの強い光を避け、照明は間接照明の暖色系に。
入浴は熱すぎずぬるめ(38~40度程度)で就寝の2時間前を目安に。
秋の訪れとともに整える、自然な体内リズムで快眠生活を
秋の訪れは過ごしやすい季節でもありますが、私たちの体は日照時間の変化や気温差に敏感に反応します。
毎朝の光と食事、寝室環境の見直しで、自然な体内リズムを整え、気持ちの良い目覚めを手に入れましょう。
健康的な眠りは心身のリセットに役立ち、これから迎える秋の活動を充実させる大きな力となります。
睡眠リズムの乱れを感じたら…
「寝つきが悪い」「夜中に何度も目が覚める」「朝起きるのがつらい」などの症状が続く場合は、自己流改善だけでなく専門的な睡眠検査を検討しましょう。
こうのす共生病院では、自宅で簡単にできる睡眠検査も実施しています。
当院で導入しているのは、「眠りの質」を計測するための専用のキットで、脳波を含む睡眠時の状態を自宅で手軽にチェックできるものです(https://www.suimin.co.jp/の製品を使用)。

病院に泊まることなく、普段の生活環境下で睡眠の質を詳細に分析できるため、より正確な診断と適切な治療につなげられます。
睡眠の乱れが続く方、心身の健康を整えたい方は、ぜひ一度ご相談ください。
詳しい検査内容や検査方法については、当院の健診センターへお気軽にお問い合わせください。
健診センター直通:📞048−541−7737(平日9:00~17:00/土曜9:00~12:00)