
当院のソーシャルグッドプロジェクトでは、
医療の中だけで支えるのではなく、入院前から退院後まで、その人の暮らしに寄り添い続けることを大切にしています🕊️
治療や制度の支援だけでは埋まらない「不安な気持ち」に目を向け、
医療と地域をつなぐ存在として関わり続けることが、コミナスの役割だと考えています。
今回ご紹介するのは、腰の怪我で当院に入院されたある方との関わりです。
看護師から「退院後の生活に強い不安を感じている」と共有があり、
コミナス専従職員による関わりが始まりました。
お話を伺う中で、
「運転はできるだろうか」「バスに乗れるだろうか」「家事はこれまで通りできるだろうか」
といった、退院後の生活に対するさまざまな不安を聞かせてくださいました。
少しずつ、ご家族のことや、これまでの暮らしについても話してくださるようになりました。
退院が決まり、介護認定を受け、ケアマネジャーがつくことになりました。
病院として必要な医療情報の共有に加え、
コミナスからは、ご本人が感じている不安や大切にしている思いといった“気持ちの部分”もあわせて共有しました。
通常、病院職員が関われるのは入院中までですが、
コミナスは退院後も関わりを続けます🏠
退院後も定期的に訪問し、
実際に自宅に戻ったからこそ見えてくる困りごとや、不安を一つひとつ伺ってきました。
訪問を重ねる中では、
日々の暮らしに関わるさまざまな相談も寄せられました🪑
その一つが、介護用の家具を導入することに伴って生じた、使わなくなった家具の扱いについてでした。
関わっていたコミナスのつながりから、
生活困窮者を支援しているワーカーさんに相談したところ、
快く受け止めていただくことができました。
家具の処分という困りごとと、
家具を必要としている方の声が、
つながりを通して重なった、ささやかな出来事でした。
私たちは、「困りごと」だけに目を向けるのではなく、
「うれしい」「楽しい」と感じられることにも寄り添いたいと考えています。
その中で、私たちだけでは解決できない介護や福祉の課題に直面することもありますが、
行政や高齢者福祉の関係機関と連携しながら、
気持ちに寄り添う関わりを続けています。
その方との関わりを続ける中で、
日々の暮らしの話題も少しずつ増えていきました🛒
その中で、買い物に行くことへの不安も話題の一つとして出てきました。
ちょうどその頃、
別のコミナス活動を通じてつながっていた移動スーパーの存在を思い出しました。
調べてみると、ご自宅の近くに定期的に来ていることがわかり、
これまでの関わりの延長線上として、自然な形でおつなぎすることができました。
コミナスの活動は、一つひとつが独立しているのではなく、
これまで築いてきた地域とのつながりが、別の場面で活きていくことがあります🔗
今回の移動スーパーとの出会いも、
そうした積み重ねの中から生まれた一場面でした。
初めて利用された際には、
「今後も通うから、よろしくね」
と移動スーパーの方に声をかけられており、その様子を見て、つなぐことができて本当によかったと感じました😊
不安な気持ちに寄り添いながら、
少しずつ前向きな気持ちになってもらえたら――
そんな思いで、これからも関わりを続けていきます。
病院として、
入院前から地域と出会い、入院中から退院後まで心に寄り添い続けること。
そして、
専門機関と地域をつなぐ存在として、医療機関ならではのコミュニティナースを形にしていくこと。
今回の取り組みは、その一つの実践でした🍀
