当院の訪問診療チームに同行し特別養護老人ホーム(以下:特養)での診察の様子を撮影させていただきました📸
今回、同行した施設は、しょうぶ翔裕園さん。当院と同グループ(元気村グループ)の特養です。
特別養護老人ホームとは
特別養護老人ホームとは自宅での生活が難しい高齢者を対象とした施設です。運営するのは自治体や社会福祉法人となります。入居条件が設けられており、65歳以上で要介護3以上の認定を受けている方、または特定の疾病が認められ介護を必要としている40歳~64歳の方、などの条件があります。
しょうぶ翔裕園さんはユニット型と呼ばれるお部屋のつくりになっており、入居者さんごとのお部屋の他に、共用のリビングがありました。ユニット型の魅力は「入居者さんの孤独をさけられる事と、きめ細やかな介護サービスを提供できること。」と施設看護師さんより説明がありました。また、ユニット別にお花の名前が付けられており、その名前に合わせて、壁紙などのインテリアが異なりました。
施設での訪問診療
1回の訪問診療で複数名の患者さんに対して診察を行います。よって診察前の情報共有が重要となります。また、施設看護職員が行える医療行為の範囲には限りがあります。「ご自宅での生活に近い状態で過ごしてもらえるよう、血圧測定の回数やタイミングが過剰にならないようにしている。」と施設看護師さんよりお話しがありました。当院では、施設と密にコミュニケーションを行いながら、訪問診療に必要な情報収集と施設の特徴や想いに寄り添った訪問診療を提供しています。
診察の様子
施設へ到着すると早速、施設看護職員との打ち合わせが始まります。その中で事前に、施設からFAXしていただいた往診リストを元に追加の情報収集を行います。診察は医師、当院看護師、施設看護師さんの体制で、利用者さんのお部屋か、リビングで行われます。診察場所に移動する間も、利用者さんに関する情報を共有している様子がみられました。診察の最後にはACP(アドバンス・ケア・プランニング)という『人生会議』が行われました。この人生会議とは、利用者さんとそのご家族が医療・介護従事者と将来の変化に備えて、将来の医療や介護ケアを具体化していく話し合いの事を指します。どのような生き方を望むかは一人ひとり異なるものです。また、ライフステージとともに変わっていくこともあります。当院では訪問診療時に医師と看護師がこの人生会議関わっていきます。
最後に
今回、同行させて頂いた訪問診療チームの竹内医師は定期的に介護施設職員と医療者に向けた勉強会も開催しています。医療と介護のシームレス化を目指す当院訪問診療チームと、しょうぶ翔裕園さんの紹介でした。