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2023.08.09アンコール共生病院の管理者(西本さん)に逆質問してみました。

アンコール共生病院の管理者(西本さん)に逆質問してみました。

日本の皆様こんにちは。

こちらカンボジアよりアンコール共生病院、ボランティアスタッフの長岡です。
いつも私のボランティアブログを読んでくださりありがとうございます!!

今回は私がインタビュアーとなり、アンコール共生病院で約2年半働いている西本さんに気になることを聞いてみました。
インタビューをしてみた私の率直な感想は、「西本さんが本当にこのアンコール共生病院を今よりもっと良い病院にしたいんだな」という気持ちを強く感じました。

是非みなさんも最後までご覧ください。

(笑顔が苦手。)

Q1.どうしてカンボジアで活動しようと思ったのですか。

西本)この質問は今までで一番多くいただいた質問かもしれませんが、実は今も昔も、私はカンボジアという国に全く興味がありませんでした。2020年3月末までは日本で呼吸器病棟を中心に看護師として働いていましたが、その時を境に日本の看護師に飽きてしまい、休憩と旅行も兼ねて海外の医療や看護を見てみたいと思いました。(海外であれば国はどこでもよかったです)その時に相談をした友人の繋がりから、カンボジアのアンコール共生病院で働かせていただけることになりましたが、出会った人々とのご縁によっては、今ごろ地球の裏側にいたかもしれません。笑

カンボジアに渡航する2020年12月までの6ヶ月間は、こうのす共生病院(旧病院)の3階病棟で働かせていただきました。そこでも多くの方とお知り合いになることができ、今の仕事にも繋がる非常に有意義な経験をさせていただきました。
 私が日本の看護師に飽きてしまった理由は、自分の日本で看護師に伸び代を感じられなくなってしまったからですが、だからといって日本の看護が嫌いになった訳ではなく、海外で働くことを通して日本の看護に持ち帰られるものを探し、学び、自分自身の中に創り上げたい気持ちが今も一番にあります。私のカンボジアでの活動も、最終ゴールは日本の看護に自分の形で貢献することです。

Q2.初めてアンコール共生病院に来た時の印象を聞かせてください。

西本)2020年12月3日にカンボジアに到着し、コロナ対策による2週間のホテル隔離の後に、夜な夜な首都プノンペンから車でシェムリアップに移動してきました。午前8時過ぎに病院に到着し、エントランスから初めて病院に入った時の印象は今でもはっきり覚えています。

見知らぬ私が来たにも関わらず、受付に座っているスタッフは誰も挨拶をしない。挨拶どころか顔を上げて私の顔を確認する様子もなく、ずっとスマホを見ている。この時「この病院、終わってるな」と思いつつも、「やることが山ほどあるな」と少しニヤついたことを覚えています。

  (清潔、掃除は基本。)

Q3.アンコール共生病院のスタッフは2年前と今を比べて成長したと感じる部分をありますか。

西本)スタッフ個々が成長したかどうかという視点ではあまり見ておらず、私を含めたアンコール共生病院という一つのチームや組織として、この2年間での良い変化を感じています。それは医療の知識や技術的なことではなく、「感謝」や「人の役に立つ」という精神的な部分での変化です。

自分たちの病院に来てくれた人への感謝が常にあれば、それは自然と椅子から立ち上がり挨拶するという行動に繋がりますから、“挨拶をしなさい”というレベルの低いマニュアルを作る必要がなくなります。そのような意味合いで大切なのはスタッフ個々ではなく、スタッフ個々が属する組織全体の環境、空気感、雰囲気、常識というものだと私は考えています。

 まだまだ客観的に見て物足りない部分は山ほどありますが、「シェムリアップの人々の役に立つ病院になる」という共通認識を、スタッフ全員が自然に持つことができる理想の職場環境に少しずつでも近づいているかなと感じています。

Q4.実際にアンコール共生病院の管理をしていて大変だと思うことはありますか。

西本)自分よりも大変だと思う人の存在がある限り、自分が大変だと思うことはどんなに考えてもなさそうなので、病院の管理をしている上で「意識していること」という表現にさせてもらいますね。

 私の管理は主に「人の管理」ですから、共に働く50名のスタッフを最優先で大切にしなければならないといつも自分に言い聞かせています。看護師時代を思い出すのであれば、常に50人の受け持ちがいるイメージです。私の管理で50名のスタッフに不利益があって欲しくないですし、むしろ利益がないとダメだめだなと思っています。立場上、病院の規則を厳しくしたり、スタッフにネガティブなフォードバックをしなければならないことも多々ありますが、その先に必ずスタッフの利益があること、その利益に気付いてもらえること、その上で私を信頼して協力してもらえる関係を築くことを一番大切にしています。

 私もそうですが、雇用されているスタッフは、決して病院や会社の為には働けないと思います。自分の人生と自分の家族の為に働きます。アンコール共生病院も50名のスタッフ全員が各々の理由で自分の為に働いた結果、それが自然と病院や会社の利益に繋がるのが理想だと考えています。私にとって一番大切なスタッフと一緒に、これからもアンコール共生病院を大きくできるよう努力していきます。

  (スタッフに時間を割く。)

Q5.これからアンコール共生病院をどのような病院にしていきたいと考えていますか。

西本)「働いているスタッフが職場を自慢でき、胸を張って家族や親しい友人に紹介できる病院にすること。」これが最大かつ1日も早く到達すべき目標です。この目標が達成された時、アンコール共生病院はシェムリアップの多くの人々に必要とされ、この病院で働くことがカンボジア人にとって一つのステータスとなるポジションを確立しているだろうと想像しています。

アンコール共生病院がシェムリアップとカンボジアの健康を支え、雇用を促進し、社会に貢献する。夢はでっかく、シェムリアップを代表するリーディングカンパニー。なんて。笑

シェムリアップの人々の心に常に在り続け、人々の孫の代まで誇りに思ってもらえる病院になれるよう、一歩ずつ、毎日の信頼の積み重ねを一番大切にしています。

Q6.カンボジアに来て生活面で困ったことはありましたか。

 幸い多くの仲間、特に日本語が話せる現地のスタッフに支えられているおかげで、生活面でも困ったことはありません。むしろ私のような日本人が来て困っているのは現地のカンボジア人の方ですから、迷惑をかけている以上にリターンをしなければならないという気持ちが強いです。

 リターンは目先のお金ではなくその人の良い未来。いつの日か「あの時、西本さんと一緒に働いていてよかったな」と思ってもらえることを信じで、毎日迷惑をかけ続けています。笑

Q7.最後にカンボジアの好きなところを教えてください!

本っっっっ当にないです。全然好きじゃない。(頑張って30分は考えました。)
米ドルで貯金や定期預金ができるところくらいでしょうか。
好きではないですが、自分が居た方が良い気がしています。それが私の原動力です。

  (ゴミ拾いには厳しめ。)

長岡)いかがだったでしょうか。なんだかものすごく先の先まで考えているのが少しだけ分かったのと、本当に西本さんは、「カンボジアが好きとか嫌いとかじゃないんだ・・・」ということが最近よく分かってきました。笑

私もこれからのボランティア活動で、少しでもカンボジアの人々に貢献できるよう引き続き頑張ります!!

シェムリアップにはアンコール共生病院もあり、西本さんや頼りになる現地のスタッフがたくさん居てくれるので私も常に安心です。日本の皆さんもコロナ明けの海外旅行先にシェムリアップをお考えください。笑

皆様今回も最後までご覧いただきありがとうございました。

また次回お会いしましょう。

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