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2023.10.02【広報担当より】カンボジア医療支援

【広報担当より】カンボジア医療支援

こんにちは。こうのす共生病院 広報担当です。

これまで、カンボジアにある姉妹病院 アンコール共生病院で働いている職員に「カンボジア滞在記」としてブログを書いていただいておりましたが、今回医療支援を行うため、4日間カンボジアに滞在してきましたのでここでご報告をさせていただきます。

私は日本に住んでいて、海外の医療を考えたことが一切ありませんでした。海外の生活は昔テレビでやっていたピンクのバスに乗って旅しながら恋愛するバラエティ番組で得た知識しかありません。笑

同じ境遇の方もいると思いますのでぜひ最後まで読んで頂き、「カンボジアってこういうところなんだ。」って思ってもらえたら嬉しいです。

空港にて

東京 羽田空港からバンコク スワンナプーム空港経由でカンボジア シェムリアップ空港に行くプランでしたが、途中のバンコク スワンナプーム空港にて。

カンボジアの大学やホテルでBLS(一次救命処置)講義を行うため、訓練用AED(自動体外式除細動器)や練習用マネキンを段ボールに入れて持っていきましたが、
海外からしてみるとあまり見たことがない物品なのか空港で荷物の中身を確認され、不審物ではないかと疑われる事態になりました。なんとか理解してもらい物品をカンボジアに持って行くことが出来ましたが、初日から幸先が悪かったです。汗 (写真は空港スタッフから確認されている様子です。)

カンボジアの街の印象

勝手な偏見ですが、カンボジアは

「道路は舗装されておらずガタガタ道。人はあふれかえっておりバイクや車が渋滞している。街は汚く匂いもきつい。」みたいな印象を持っておりました(かなりの偏見ですみません)。
しかし実際カンボジアに到着すると、初めての印象は「宮古島みたい!」でした。空港もきれいで南国といった印象です。

空港からバスでホテルまで移動しましたが、道路は舗装され信号もあり、観覧車もありました。

しかし日本と違う所は、原付バイクが非常に多く走っており、2人乗り3人乗りは当たり前の環境で子供も乗っていました。ちなみにカンボジアではバイクの免許はいらないみたいで、交通事故が多いそうです。免許がいらないなんて日本では考えられませんよね。

街には薬局が多く、処方箋がなくても購入できます。入院とかするとお金が高いのでなるべく薬で治すらしいです。

アンコール大学の寮

シェプリアップにはアンコール大学があり、そこで勉強している生徒が住んでいる全寮制の寮を見学してきました。この施設はもともとホテルの建物だったそうで今は寮として使っています。現在90名が住んでおり、最大で150名まで入居できるそうです。

半日看護師、半日日本語の勉強するらしく、日本語能力試験N3以上でないと卒業が出来ないみたいです。
日本語能力試験N3の問題は、日本人である私たちも簡単には解けない問題のため、そうとう勉強が必要そう・・・

壁には、書道が貼られており、生徒が「好きな日本の言葉」を書いたみたいです。”世界”、”愛”、”希望”、”平和”…言葉の重みをすごく感じました!

ちなみに門限があるそうで、22時半まで。

カンボジア日本友好技術教育センター(職業訓練校)

ここは職業訓練を行える施設で、IT関連、観光、農業などを学ぶことができます。

観光は卒業後仕事として就きやすくとても人気のようで、施設内にはベッドメイキングの練習が出来るように布団やベッドがあり、アイロンがけが出来る機器もありました。

ITは専門的な知識のため、習得するのに時間がかかり就職するまでは難しいそうです。

農業はここで得た知識を自分の地域に持ち帰り、家族と一緒に野菜などを育て、育った野菜を街の屋台で売るとのことでした。外の庭には空心菜やナス、キノコなどを育てておりました。

クヴィアン小中学校

小学生・中学生が勉学に励んでいるということで教室を覗かせてもらいました。

教室内はとても暗く目が悪くなるような環境でしたが、部屋を明るくすると逆にまぶしくて嫌だと言うそうです。

机やイスも木で出てきおり日本では考えられないような環境でしたが、見学に来た私たちに対してとても元気な様子を見せてくれました。

教室の壁には、勉強のポスターが貼られており、学ぶ楽しさや友達を作るうれしさを知りながら勉強しておりました。

しかし、この土地はアンコールワットの近くで国が管理している土地であるため、都市計画でなくなってしまうそうです。

カンボジア共生の家

孤児院のカンボジア共生の家に、手洗い指導をしに行きました。もともとカンボジアでは手を洗うという習慣があまりないそうで、手を洗うという習慣を身につけるために、私たちが訪れる1ヶ月前から手洗いの練習をしていたそうです。

手洗いチェッカーを持っていき、ブルーライトを当てると洗い足りていない部分が光るのですが、しっかり隅々まで洗えていました!すばらしい!!!

交流会

夜は、子供たちと一緒に食事をしました。

言葉の壁がありはじめはコミュニケーションを取るのに大変でしたが、一緒に食事をする喜びとボディーランゲージでなんとかコミュニケーションが取れるようになりました。

途中で日本から持って行ったお菓子のつかみ取りやけん玉で一緒に遊ぶようになったり
折り紙を折ってくれてプレゼントしてくれたり
どんどん打ち解けてきて、日本では味わうことの出来ないとても幸せで楽しい時間を過ごすが出来ました。

ちなみに、カンボジアではクメール語という言葉を使っており
こんにちは:チョムリアップソ
ありがとう:オークン
すごい:オッチャー
です。

BLS

カンボジアは「チャイルドシートは知っているけど使ったことがない」、「自転車やバイクに乗るけどヘルメットはつけたことがない」という状況で日本と全く違います。そのため交通事故は多いが、日本のようにAEDが普及されておらず、おそらく初めて見る方もいる状況です。

BLSを行うといった海外支援はとても重要であり、AEDが普及された際に今回受講された方達が率先的に使える状況を作り、命を繋ぐ環境を作ることが今私たちに出来る支援なのかもしれません。

国営こども病院・シェムリアップ州立病院

シェプリアップにある国営こども病院と州立病院にも見学に行きました。

写真は他の病院のため公開することが出来ませんが

国営こども病院では、帝王切開する割合は15パーセント、1日80人の出産する病院で、カンボジアの小児を守る中心的な病院です。分娩室の前には10人くらいの妊婦が並んでいて自分の順番を苦しみながら待っている方もいました。
NICUやPICUもありましたが日本と遜色のない装置がたくさん並んでおり、CT・MRIも最新の機器が導入されています。

州立病院は400ベッドあるとのことでしたが、部屋の中は患者が溢れてかえっておりベッドとベッドの間や通路に患者が座っていたり、外にベッドがあり横になっている患者様もいました。

アンコール共生病院

こうのす共生病院の姉妹病院であるアンコール共生病院。

日本人の医師や看護師も勤務しており、入院施設、手術室がしっかりと用意されています。
個室にはシャワールームや冷蔵庫などもしっかりと完備されており、とても安心して受診・入院が出来る印象でした。

限られた機器の中でいろいろな患者様を対応し診断するには、様々な知識や経験が必要と感じましたが
これからこうのす共生病院とアンコール共生病院は、今以上に密に連携を取りカンボジア支援を行くことで、これまで提供できなかった価値ある医療をカンボジア・患者様に提供できるのではと思っています。

観光

カンボジア国の歴史を肌で感じるため、アンコールワット、タープローム、トンレサップに行ってきました。とても神秘的な場所ばかりでリフレッシュ出来ました。

またカンボジアにはスターバックスもあり、日本にはないメニューもありとても美味しかったです。

まとめ

今回、複数の病院の医師と共にカンボジアに医療支援しに行きましたが、今後どのような形で医療支援が行えるのか考えるとともに、
これまで私たちが当たり前と感じて価値すら考えることができなかったことが、今回のカンボジアへ訪問したことで、気にすることもしなかった些細なことも当たり前ではなく価値あることだという認識をすることが出来ました。

私は広報でありながら放射線技師でもあり、システムエンジニアでもあります。どの職種であろうとも自分に出来ることは必ずあります。今後「自分にできること」を見つけ、1回限りでなく支援し続けることが必要であると感じました。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

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